AIMOV(エアモブ)編集部です。プレゼンテーションソフトとして広く知られるMicrosoft PowerPointですが、実は高機能な動画作成ツールとしても非常に優秀です。会議資料やセミナー資料を作るだけでなく、簡単な操作でアニメーションやナレーション、BGMを加えた本格的な動画コンテンツを作成できます。この記事では、パワーポイントを使った動画作成の基本から、アニメーションや音声、音楽の挿入、そして一般的な動画形式であるMP4での保存方法、さらには知っておくと便利なパワーポイント動画作成テクニックまで、初心者の方にも分かりやすく、ステップバイステップで解説します。パワーポイント スライドショー 動画 作り方をマスターし、ビジネスや教育、個人の趣味など、様々なシーンで活用できる魅力的な動画を制作してみませんか?
この記事のサマリー
- パワーポイントのスライドショー機能を利用して、アニメーションや画面切り替え効果を含む基本的な動画を作成する手順を解説します。
- ナレーションの録音・挿入方法や、BGMとして音楽ファイルを追加する方法、パワーポイント 動画にする 音声設定のコツを紹介します。
- 作成した動画を汎用性の高いMP4形式でエクスポートする方法と、その際の画質設定、パワーポイント スライドショー 動画保存の注意点を説明します。
パワーポイント動画作成の基本:なぜパワポ?メリットと基本フロー

多くの方がプレゼンテーション作成で使い慣れているパワーポイント。なぜ、動画作成ツールとして注目されているのでしょうか?まずは、パワーポイントで動画を作成するメリットと、基本的な制作フローについて理解を深めましょう。
パワーポイントで動画を作るメリット
パワーポイントで動画を作成する最大のメリットは、特別な動画編集ソフトを新たに導入する必要がない点です。普段から使い慣れたインターフェースで、直感的に動画制作を始められます。テキスト、図形、画像、グラフなどを自由に配置し、それらにアニメーションを設定するだけで、視覚的に分かりやすい動画が作れます。また、ナレーションの録音機能も搭載されており、スライドごとに解説を加えることも簡単です。完成した動画はMP4などの一般的な形式で出力できるため、YouTubeへのアップロードや、社内共有、オンライン学習教材としての利用など、幅広い用途に対応できます。初心者にとっては、動画編集の始め方として非常に手軽な選択肢と言えるでしょう。
動画作成の基本的な流れ
パワーポイントでの動画作成は、大きく以下のステップで進みます。
- 企画・構成:どのような動画を作りたいか、目的とターゲットを明確にし、全体の構成案(絵コンテのようなもの)を作成します。
- スライド作成:構成案に基づき、各スライドに必要なテキスト、画像、図形などを配置・デザインします。
- アニメーション・画面切り替え設定:オブジェクトに動きをつけたり、スライド間の切り替え効果を設定したりします。
- 音声・音楽の挿入:ナレーションを録音したり、BGMを追加したりします。
- タイミング調整:各アニメーションや音声の再生時間を調整し、全体の流れを整えます。
- 動画としてエクスポート:作成したスライドショーを動画ファイル(MP4など)として保存します。
この基本的な流れを把握しておけば、スムーズに動画制作を進めることができます。
パワーポイント スライドショー 動画 作り方の第一歩
動画作成の核となるのが、スライドショー機能です。まずは通常通り、伝えたい内容を盛り込んだスライドを作成します。テキストだけでなく、視覚的な要素(画像、グラフ、SmartArtなど)を効果的に使うことがポイントです。スライドが一通り完成したら、次にアニメーションや画面切り替え効果を設定していきます。この段階では、まだ「動画」というよりは「動きのあるプレゼンテーション」を作成するイメージです。このスライドショーをベースに、音声やタイミング調整を加えて動画として完成させるのが、パワーポイント動画作成の基本的なアプローチです。
動きで魅せる!アニメーションと画面切り替え効果

パワーポイント動画の大きな魅力の一つが、オブジェクトに動きをつけられるアニメーション機能と、スライド間の切り替えを演出する画面切り替え効果です。これらを効果的に使うことで、視聴者の注意を引きつけ、内容の理解を助けることができます。
オブジェクトを動かす「アニメーション」
テキストボックス、図形、画像など、スライド上のあらゆるオブジェクトに対してアニメーションを設定できます。「アニメーション」タブから、[開始]、[強調]、[終了]、[アニメーション パス] のカテゴリに分類された様々な効果を選択可能です。[開始]はオブジェクトが登場する際の動き、[強調]は表示中のオブジェクトを目立たせる動き、[終了]は退場する際の動き、[アニメーション パス]は指定した軌跡に沿ってオブジェクトを動かす効果です。パワーポイント 動画作成 アニメーション機能を活用する際は、効果を多用しすぎず、伝えたい内容に合わせてシンプルかつ効果的なものを選ぶことが重要です。例えば、箇条書きの項目を一つずつ表示させたり、重要なキーワードを強調したりするのに役立ちます。
スライド転換を演出する「画面切り替え」
「画面切り替え」タブでは、スライドから次のスライドへ移る際の視覚効果を設定できます。フェード、ワイプ、スプリットなど、多彩な効果が用意されています。アニメーション同様、派手すぎる効果は内容の邪魔になる可能性があるため、動画全体のトーン&マナーに合った、シンプルで統一感のある効果を選ぶのがおすすめです。すべてのスライドに同じ効果を適用すると、まとまりのある印象になります。特定の場面転換を強調したい場合にのみ、異なる効果を使うといった工夫も有効です。画面切り替え効果は、動画の流れをスムーズにし、視聴者を飽きさせない工夫の一つです。
タイミング調整でプロの仕上がりに
アニメーションや画面切り替え効果は、ただ設定するだけでなく、タイミングの調整が非常に重要です。「アニメーション」タブの「アニメーション ウィンドウ」を表示させると、各効果の開始タイミング(クリック時、直前の動作と同時、直前の動作の後)、継続時間、遅延時間を細かく設定できます。ナレーションやBGMとの連携を考慮し、適切なタイミングでオブジェクトが表示・非表示されるように調整することで、動画全体のクオリティが格段に向上します。特に、ナレーションの内容に合わせてテキストや図が表示されるようにタイミングを合わせると、非常に分かりやすい動画になります。
音で表現力を豊かに!音声と音楽の活用法

映像だけでなく、音声や音楽を効果的に使うことで、パワーポイント動画の表現力はさらに豊かになります。ナレーションによる解説や、雰囲気を盛り上げるBGMの挿入方法をマスターしましょう。
ナレーション録音・挿入:パワーポイント 動画作成 音声の基本
パワーポイントには、スライドごとにナレーションを直接録音する機能が備わっています。「挿入」タブの「オーディオ」>「オーディオの録音」を選択するか、「スライド ショー」タブの「スライド ショーの記録」機能を使います。「スライド ショーの記録」では、スライドを表示しながらタイミングを合わせてナレーションを録音できるため、より自然な解説を入れることが可能です。録音した音声は、スライド上にスピーカーアイコンとして表示されます。クリアな音声を録音するためには、静かな環境で、マイク(PC内蔵マイクでも可)に近づいて話すことがポイントです。外部マイクを使用すると、より高品質な録音が可能です。録音した音声は、再生タイミングや音量を調整できます。
BGM(背景音楽)の追加:パワーポイント 動画作成 音楽
動画全体の雰囲気を演出するために、BGMを追加することも有効です。「挿入」タブの「オーディオ」>「このコンピューター上のオーディオ」から、手持ちの音楽ファイル(MP3, WAVなど)を選択して挿入します。挿入した音楽は、通常、最初のスライドから最後のスライドまで連続して再生されるように設定します。「オーディオ ツール」の「再生」タブで、「バックグラウンドで再生」を選択すると、自動的にスライド切り替え時も再生が継続され、アイコンも非表示になります。著作権フリーの音源サイトなどを利用し、動画の内容や雰囲気に合った音楽を選びましょう。BGMの音量は、ナレーションや他の効果音を邪魔しない程度に調整することが重要です。
音声ファイルの編集と調整
パワーポイントに挿入した音声ファイル(ナレーション、BGM、効果音など)は、簡単な編集が可能です。音声ファイルを選択すると表示される「オーディオ ツール」の「再生」タブで、「オーディオのトリミング」機能を使えば、音声の開始位置と終了位置を指定して不要な部分をカットできます。また、「音量」ボタンで、[小]、[中]、[大]、[ミュート]から音量レベルを選択できます。フェードイン(徐々に大きく)やフェードアウト(徐々に小さく)の効果を設定することも可能です。これらの編集機能を活用し、動画全体の音のバランスを整えることで、より聞きやすく、プロフェッショナルな印象の動画に仕上げることができます。
動画として完成!エクスポートと保存形式

アニメーションや音声の設定、タイミング調整が完了したら、いよいよ作成したスライドショーを動画ファイルとして保存(エクスポート)します。最も一般的なMP4形式での保存方法と、その際の注意点について解説します。
パワーポイント 動画作成 mp4形式での保存手順
MP4は、多くのデバイスやプラットフォームで再生可能な汎用性の高い動画形式です。パワーポイントからMP4形式で動画を保存するには、以下の手順で行います。
- 「ファイル」タブをクリックします。
- 「エクスポート」を選択します。
- 「ビデオの作成」をクリックします。
- 画質(解像度)を選択します。(詳細は次項)
- 「記録されたタイミングとナレーションを使用する」が選択されていることを確認します。(ナレーションやタイミング調整を反映させる場合)
- 「ビデオの作成」ボタンをクリックします。
- ファイル名と保存場所を指定し、「保存」をクリックします。
動画の変換には、スライドの枚数や内容、PCのスペックによって時間がかかる場合があります。パワーポイントのウィンドウ下部にあるステータスバーで、変換の進行状況を確認できます。変換が完了するまでパワーポイントを閉じないように注意しましょう。
動画の品質(解像度)選択のポイント
「ビデオの作成」画面では、動画の品質(解像度)を選択できます。一般的に、[フル HD (1080p)] が高画質で推奨されますが、ファイルサイズが大きくなります。Webサイトへの埋め込みやメールでの送付など、ファイルサイズを抑えたい場合は [HD (720p)] や [標準 (480p)] を選択します。用途に応じて最適な画質を選びましょう。例えば、大画面での上映を想定する場合はフルHD、スマートフォンでの視聴がメインであればHDでも十分な場合があります。高画質ほどファイルサイズが大きくなり、変換にも時間がかかることを考慮して選択してください。
パワーポイント スライドショー 動画保存時の注意点
動画として保存する前に、いくつか確認しておきたい点があります。まず、スライドショーを最初から最後まで再生し、アニメーションのタイミング、画面切り替え、音声(ナレーション、BGM)の再生などが意図した通りになっているか最終チェックを行いましょう。特に、ナレーションとアニメーションのタイミングがずれていないかは重要です。「スライド ショーの記録」で設定した各スライドの表示時間も、動画の長さに直接影響します。また、複雑なアニメーションや多数のメディアファイルを使用している場合、変換時にエラーが発生したり、再生時に問題が生じたりする可能性があります。可能な限りシンプルな構成を心がけるか、事前に短い動画でテストエクスポートしてみることをお勧めします。もし、より高度な編集や安定した動作を求めるなら、無料の動画編集ソフトやYouTube動画編集に特化したソフトの利用も検討してみましょう。
さらにレベルアップ!応用テクニックとTips

基本的な動画作成方法をマスターしたら、さらに魅力的な動画にするための応用テクニックも試してみましょう。ここでは、画面録画機能の活用やテロップ挿入など、知っておくと便利なTipsを紹介します。
パワーポイント動画作成テクニック:画面録画機能
パワーポイントには、PC画面上の操作を録画する機能も搭載されています。「挿入」タブの「画面録画」を選択すると、録画範囲を指定して、PC画面の動きと音声を記録できます。ソフトウェアの操作説明動画や、Webサイトのデモンストレーション動画などを作成する際に非常に便利です。録画した動画は、パワーポイントのスライドに直接挿入され、他の動画ファイルと同様にトリミングなどの編集が可能です。この機能を活用すれば、外部のキャプチャソフトを使わずに、操作説明動画などを手軽に作成できます。
テロップ(字幕)の挿入方法
動画にテロップや字幕を入れたい場合は、テキストボックスを使って作成します。通常のスライド作成と同様にテキストボックスを挿入し、内容を入力します。フォント、サイズ、色、背景などを調整し、読みやすいデザインを心がけましょう。作成したテキストボックスにアニメーションを設定し、表示・非表示のタイミングを調整することで、映像に合わせてテロップを出すことができます。例えば、[フェード]のアニメーションで表示させ、一定時間表示させた後に再び[フェード]で消す、といった設定が可能です。重要なポイントを強調したり、ナレーションの内容を補足したりするのに効果的です。
動画作成時のよくある質問と解決策
- Q: 動画のファイルサイズが大きすぎる場合は?
A: エクスポート時に解像度を下げる(例: フルHD→HD)、動画内で使用している画像のファイルサイズを圧縮する、不要なアニメーションや効果を削除する、などの方法があります。 - Q: 音声がうまく録音できない、再生されない場合は?
A: マイクの設定を確認する(PCのサウンド設定、パワーポイントのマイクアクセス許可など)、パワーポイントやPCを再起動する、別のマイクを試す、といったことを確認してください。 - Q: アニメーションが思った通りに動かない場合は?
A: 「アニメーション ウィンドウ」で、効果の順番、開始タイミング、継続時間、遅延の設定を再確認してください。複雑なアニメーションは、複数の効果を組み合わせることで実現できる場合があります。 - Q: もっと高度な編集がしたい場合は?
A: パワーポイントは手軽さが魅力ですが、より複雑なカット編集、色調補正、特殊効果などを求める場合は、専用の動画編集ソフトの利用がおすすめです。CapCutのような無料から始められる高機能アプリや、Adobe Premiere Proのようなプロ向けソフトまで様々です。
パワーポイントを使いこなせば、特別なスキルや高価なソフトがなくても、十分に魅力的で分かりやすい動画を作成できます。今回紹介した基本操作から応用テクニックまでを参考に、ぜひあなたのアイデアを動画という形で表現してみてください。
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