AIMOV(エアモブ)編集部です。動画を撮影した後、「冒頭の準備部分を消したい」「最後の不要な部分をカットしたい」と思った経験はありませんか?この「トリミング」は、動画編集の最も基本的な作業の一つであり、コンテンツの質を向上させるために不可欠です。iPhoneやAndroidスマートフォン、Windows 10/11 PC、Macなど、お使いのデバイスに標準で備わっている機能だけでも、実は簡単にトリミングが可能です。この記事では、初心者の方でも安心して取り組めるよう、デバイスごとの動画トリミング手順を分かりやすく解説します。さらに、より高度な編集を求める方向けに、おすすめの無料トリミングソフトやオンラインサイト、そしてトリミング時の注意点(サイズ調整や画質維持のコツ)まで、幅広くご紹介します。
この記事のサマリー
- iPhone, Android, Windows PC, Macの標準機能を使った簡単な動画トリミング方法をステップバイステップで解説。
- 無料で使える高機能な動画トリミングソフト(PC/スマホアプリ)と、インストール不要のオンラインサイトを紹介。
- 動画トリミング時に注意すべき点(適切なサイズ設定、画質劣化の防止、ファイル形式の選択)を詳しく説明。
動画トリミングの基本:なぜ必要?カットとは違う?

動画編集を始める上で、まず理解しておきたいのが「トリミング」の概念です。これは動画の不要な部分を取り除く基本的なテクニックですが、なぜこの作業が必要で、似たような「カット」とはどう違うのでしょうか。ここでは、動画トリミングの基礎知識を分かりやすく解説します。
動画トリミングとは?:動画の始まりと終わりを調整する
動画トリミングとは、動画クリップの開始点(イン点)と終了点(アウト点)を調整し、その外側にある不要な部分を削除する編集作業のことです。具体的には、録画開始時の操作や準備の様子、録画終了後の余分な間などを切り取ることを指します。これにより、視聴者に見せたい本編部分だけを抽出することができます。スマートフォンで手軽に撮影した動画などには、意図せず前後に不要な部分が入り込むことが多いため、トリミングは非常に有効な編集手段となります。
トリミングの重要性:視聴体験の向上と情報伝達の効率化
動画トリミングが重要とされる理由は、主に視聴体験の向上にあります。動画の冒頭に不要なシーンが長々と続くと、視聴者はすぐに興味を失い、動画を見るのをやめてしまう可能性があります。トリミングによって本題に素早く入ることで、視聴者の関心を引きつけ、視聴維持率を高める効果が期待できます。また、余計な部分を削ぎ落とすことで、伝えたいメッセージや情報がより明確になり、簡潔で理解しやすい動画になります。これは、ビジネスプレゼンテーションや教育コンテンツなど、情報を効率的に伝えたい場合に特に重要です。結果として、動画全体の質が向上し、プロフェッショナルな印象を与えることができます。
「トリミング」と「カット」の違いを正しく理解する
動画編集において、「トリミング」と「カット」は混同されやすいですが、厳密には異なる作業を指します。「トリミング」が動画の最初と最後の不要部分を取り除く作業であるのに対し、「カット」は動画の中間部分にある不要なシーン(例:言い間違い、無関係な映像の映り込み、長すぎる間など)を削除する作業です。カットは、一本の長い動画を複数の短いクリップに分割するためにも用いられます。どちらも不要な部分を削除する点では共通していますが、操作対象となる箇所が異なります。多くの動画編集ツールには両方の機能が備わっており、これらを組み合わせることで、より完成度の高い動画を作成することが可能です。
【デバイス別】標準機能でできる!簡単動画トリミング手順

高価な動画編集ソフトを導入しなくても、普段使っているスマートフォンやパソコンの標準機能だけで、基本的な動画トリミングは十分可能です。ここでは、主要なデバイス(iPhone, Android, Windows PC, Mac)に搭載されている標準アプリを使った、簡単で分かりやすいトリミング手順を紹介します。
iPhone:「写真」アプリを使った直感的なトリミング方法
iPhoneユーザーであれば、追加のアプリをインストールすることなく、標準の「写真」アプリで手軽に動画トリミングを行えます。
- ホーム画面から「写真」アプリを起動し、トリミングしたい動画ファイルを選択します。
- 動画が表示されたら、画面右上の「編集」をタップします。
- 画面下部に表示されるタイムライン(映像の帯)の左右端にある黄色い縦線(トリミングハンドル)を指でドラッグします。左ハンドルで開始位置、右ハンドルで終了位置を調整し、残したい範囲を指定します。
- 範囲の指定が完了したら、画面右下にあるチェックマーク「✓」をタップします。
- 「ビデオを新規クリップとして保存」または「ビデオを保存」の選択肢が表示されます。元の動画ファイルを残しておきたい場合は、「ビデオを新規クリップとして保存」を選ぶことを強く推奨します。
以上の簡単なステップで、iPhoneでの動画トリミングは完了です。
Android:「Googleフォト」や標準ギャラリーアプリでのトリミング
Androidスマートフォンでは、多くの機種にプリインストールされている「Googleフォト」アプリ、または各メーカーが提供する「ギャラリー」や「アルバム」といった標準アプリで動画トリミングが可能です。ここでは「Googleフォト」を使った手順を説明します。
- 「Googleフォト」アプリを開き、ライブラリからトリミングしたい動画を選択します。
- 動画をタップして再生画面にし、画面下部にある「編集」アイコン(調整スライダーが並んだようなアイコン)をタップします。
- 画面下部に動画のタイムラインが表示されます。タイムラインの左右にある白い点(またはハンドル)をドラッグして、残したい動画の範囲を指定します。
- 範囲を指定したら、画面右下にある「コピーを保存」をタップします。これにより、元の動画は変更されずに、トリミングされた新しい動画ファイルが保存されます。
お使いのAndroid端末によっては、メーカー独自のギャラリーアプリの方が多機能な場合もあります。基本的な操作方法は似ていることが多いので、一度試してみると良いでしょう。
Windows 10/11 PC:「フォト」アプリまたは「Clipchamp」を利用
Windows 10およびWindows 11搭載のパソコンには、標準で「フォト」アプリがインストールされており、これを使って基本的な動画トリミングが行えます。さらに、Windows 11からはMicrosoft製の無料動画編集ソフト「Clipchamp」も標準搭載(またはMicrosoft Storeから無料入手可能)となり、より高度な編集も可能です。
「フォト」アプリでのトリミング (Windows 10/11共通):
- トリミングしたい動画ファイルを右クリックし、「プログラムから開く」メニューの中から「フォト」を選択します。
- フォトアプリで動画が開いたら、画面上部(または下部)にある「編集と作成」(ペンのアイコン)や「ビデオのトリミング」(ハサミのアイコン)をクリックします。
- 画面下部にタイムラインが表示されます。白い丸いハンドル(開始位置と終了位置を示すマーカー)を左右にドラッグして、残したい範囲を指定します。
- 範囲を指定したら、画面右上にある「名前を付けて保存」または「コピーを保存」をクリックし、ファイル名と保存場所を指定して保存します。
「Clipchamp」でのトリミング (Windows 11推奨):
- スタートメニューなどからClipchampを起動し、「新しいビデオを作成」をクリックします。
- 「メディアのインポート」ボタンで、トリミングしたい動画ファイルを読み込みます。
- 読み込んだ動画ファイルを、画面下部のタイムライン領域にドラッグ&ドロップします。
- タイムライン上の動画クリップの左右の端(境界線)にマウスカーソルを合わせ、カーソルの形状が変わったらドラッグして、不要な部分を削るようにトリミングします。
- 編集が完了したら、画面右上の「エクスポート」ボタンをクリックし、画質などを選択して動画ファイルを保存します。ClipchampはCapCutのように多機能で、トリミング以外の編集も豊富に行えます。
Mac:「QuickTime Player」または「iMovie」で手軽にトリミング
Macユーザーの場合、標準搭載されている「QuickTime Player」またはApple製の無料動画編集ソフト「iMovie」を使って動画トリミングを行えます。
「QuickTime Player」でのトリミング:
- トリミングしたい動画ファイルをダブルクリックなどでQuickTime Playerで開きます。
- メニューバーの「編集」をクリックし、「トリム…」を選択します(ショートカットキー: Command + T)。
- 画面下部に黄色いトリムバーが表示されます。このバーの左右のハンドルをドラッグして、残したい範囲を指定します。
- 範囲が決まったら、「トリム」ボタンをクリックします。
- 最後に、「ファイル」メニューから「保存…」または「書き出す…」を選択し、トリミング後の動画を保存します。
「iMovie」でのトリミング:
- iMovieを起動し、「新規作成」から「ムービー」を選択して新しいプロジェクトを開始します。
- 「メディアを読み込む」ボタンで動画ファイルを読み込み、画面下部のタイムラインにドラッグ&ドロップします。
- タイムライン上の動画クリップの左右の端にカーソルを合わせ、表示が変わったらドラッグしてトリミングします。
- 編集後、ウィンドウ右上の共有アイコン(四角から矢印が出るアイコン)をクリックし、「ファイル」を選択して書き出します。
単純なトリミングだけならQuickTime Playerが手軽ですが、他の編集(カット、テロップ挿入など)も行う場合はiMovieが便利です。
もっと便利に!無料の動画トリミングソフト&サイト おすすめ選

標準機能だけでは物足りない、もっと多機能なツールで効率的にトリミングや編集を行いたい、という方のために、無料で利用できる高機能なソフトウェアやオンラインサイトをご紹介します。PC向け、スマホ向け、そしてインストール不要のサイトと、用途に合わせて選べます。
PC向け無料トリミングソフト おすすめ3選
パソコンにインストールして使用するタイプの無料動画編集ソフトです。標準アプリよりも豊富な機能が魅力です。
- CapCut (Windows/Mac): 元々はスマホアプリとして人気でしたが、PC版も登場し、無料で非常に高機能です。トリミング、カット、豊富なエフェクト、自動文字起こしなど、トレンド機能が満載です。初心者でも比較的扱いやすいインターフェースも特徴です。詳細はCapCut完全ガイドをご覧ください。
- OpenShot Video Editor (Windows/Mac/Linux): オープンソースで開発されている完全無料の動画編集ソフト。トリミングやカット、結合、テキスト追加、簡単なエフェクトなど、基本的な編集機能は一通り揃っています。動作が比較的軽いのもメリットです。
- DaVinci Resolve (Windows/Mac/Linux): プロの映像制作者も利用する高機能ソフトですが、驚くことに無料版でも多くの機能が利用可能です。トリミングはもちろん、特に色編集(カラーグレーディング)機能が非常に強力です。ただし、多機能ゆえに操作の習得には時間がかかり、ある程度のPCスペックが要求されます。
スマホ向け無料トリミングアプリ おすすめ3選
スマートフォンで撮影した動画を、そのまま手軽に編集・トリミングしたい場合に便利なアプリです。SNSへの投稿にも適しています。
- CapCut (iOS/Android): PC版同様、スマホアプリも無料で高機能。直感的な操作でトリミングができ、豊富なテンプレート、音楽、エフェクトを使って魅力的な動画を簡単に作成できます。TikTokやInstagramリール動画作成に最適です。
- VLLO (iOS/Android): シンプルで分かりやすいインターフェースが特徴の動画編集アプリ。トリミング、BGM追加、テキスト挿入、モザイク処理などが簡単に行えます。無料版でも書き出した動画にロゴ(ウォーターマーク)が入らない点がユーザーに支持されています。
- InShot (iOS/Android): 動画のトリミング、結合、フィルター適用、音楽追加、テキスト挿入など、基本的な編集機能がバランス良く搭載されています。特にInstagramなどSNS向けの画面サイズ(アスペクト比)調整が容易に行えるのが便利です。他の無料動画編集アプリもチェックしてみましょう。
インストール不要!オンライン動画トリミングサイト
ソフトウェアをインストールする手間なく、Webブラウザ上で手軽に動画トリミングができるオンラインサービスも存在します。一時的な利用や、簡単なトリミングだけを行いたい場合に便利です。
- Online Video Cutter (123APPS): 非常にシンプルで分かりやすいインターフェースが特徴。動画ファイルをアップロードし、表示されるスライダーを動かしてトリミング範囲を指定するだけで完了します。会員登録なども不要で手軽に利用できます。
- Kapwing: トリミングを含む、多機能なオンライン動画編集ツール。タイムラインベースで視覚的にトリミング範囲を指定でき、テキスト追加なども可能です。無料プランでも多くの機能が使えますが、一部機能や書き出し時間に制限があります。
- Clideo: 動画トリミングのほか、結合、圧縮、リサイズなど、様々な動画関連ツールを提供しているサイト。トリミング機能はシンプルで直感的、初心者でも迷わず操作できます。
オンラインサイトは手軽さが魅力ですが、動画データをインターネット経由でアップロードする必要があります。そのため、機密性の高い情報が含まれる動画や、プライベートな動画の編集には、セキュリティ面で注意が必要です。
動画トリミングを成功させるための注意点とコツ

動画トリミングは基本的な操作ですが、より良い結果を得るためには、いくつかのポイントを押さえておくことが重要です。特に、動画のサイズ(アスペクト比)、画質の維持、そして保存する際のファイル形式は、トリミング後の動画の活用方法に大きく影響します。
公開先に合わせた動画サイズ(アスペクト比)を意識する
トリミングを行う際には、その動画を最終的にどのプラットフォーム(YouTube, Instagram, TikTokなど)で公開・利用するかを考慮し、適切なアスペクト比(画面の縦横比)と解像度(画素数)を設定することが大切です。プラットフォームごとに推奨される標準サイズが異なります。
- YouTube: 通常の横長動画は16:9(例: 1920×1080ピクセル – フルHD)。YouTubeショートのような縦長動画は9:16(例: 1080×1920ピクセル)。
- Instagram/TikTok: ストーリーズやリールは主に9:16(縦長)。フィード投稿では1:1(正方形)や4:5(やや縦長)もよく使われます。
- Twitter (X): 16:9(横長)、1:1(正方形)、9:16(縦長)など、様々な比率に対応していますが、タイムライン上での見え方を考慮して選択すると良いでしょう。
多くの動画編集ソフトやアプリでは、プロジェクト作成時や動画書き出し時に、これらのプラットフォームに合わせたプリセット(テンプレート設定)が用意されています。適切なサイズで編集・書き出しを行うことで、意図しない黒帯が表示されたり、画質が不必要に劣化したりするのを防ぐことができます。
画質劣化を最小限に抑えるには?
動画を編集して保存(書き出し)する際には、できるだけ元の画質を保ちたいものです。画質の劣化を最小限に抑えるためには、以下の点に注意しましょう。
- 元の動画品質を基準にする: 編集時や書き出し時の解像度、フレームレートは、基本的に元の動画の設定に合わせるか、それ以上に設定します。元の動画より低い設定で書き出すと、当然画質は劣化します。
- 適切なビットレートを設定する: ビットレートは、動画1秒あたりに使用されるデータ量を表し、画質とファイルサイズに直接影響します。一般的にビットレートが高いほど高画質になりますが、ファイルサイズも大きくなります。動きの激しい映像や高解像度の映像には、比較的高めのビットレートが必要です。多くの編集ソフトには「自動」や「推奨」設定がありますが、画質を重視する場合は少し高めの設定を試してみましょう。
- 不要な再エンコードを避ける: 動画ファイルを保存するたびに「エンコード」という圧縮処理が行われ、わずかながら画質が劣化する可能性があります。編集作業中は、できるだけ編集ソフトのプロジェクトファイル形式で保存し、最終的な書き出し(エンコード)は一度で済ませるのが理想的です。
- AI高画質化ツールの検討: 元の動画の画質が低い場合には、AI技術を利用した高画質化ツールを試してみるのも一つの選択肢です。
最適なファイル形式の選択と保存
トリミングや編集が完了した動画を保存する際には、ファイル形式(フォーマット)の選択も重要です。どの形式で保存するかによって、再生できる環境(互換性)や画質、ファイルサイズが変わってきます。
- MP4 (コーデック: H.264/AAC): 現在、最も広く使われている汎用性が非常に高い形式です。Webサイトでの公開、SNSへの投稿、スマートフォンやPCでの再生など、ほとんどの用途に適しています。画質とファイルサイズのバランスが良く、特別な理由がない限り、MP4形式で保存するのが最も無難な選択と言えるでしょう。
- MOV: Apple製品(Mac, iPhone, iPad)で標準的に使われるファイル形式です。高品質な動画を扱うことができますが、Windows環境では再生に追加のソフトウェア(コーデック)が必要になる場合があります。
- AVI: 古くからあるWindows標準の動画ファイル形式ですが、ファイルサイズが大きくなりやすく、圧縮効率もMP4に比べて劣るため、最近ではあまり使われなくなっています。
- WMV: Windows Media Videoの略で、Windows環境との親和性が高い形式ですが、MP4ほどの汎用性はありません。
動画を保存(書き出し)する際には、ファイル形式の他に、前述した解像度、フレームレート、ビットレートなども設定できます。通常は、使用している編集ソフトの推奨設定や、公開先のプラットフォーム(YouTubeなど)が推奨する設定に従えば問題ありません。保存先は、後でファイルを見つけやすいように、分かりやすい名前を付けて整理されたフォルダに保存しましょう。
トリミングから一歩先へ:動画編集の可能性を広げる

動画トリミングは、数ある動画編集テクニックの中のほんの入り口に過ぎません。トリミング操作に慣れてきたら、ぜひ他の基本的な編集機能にも挑戦し、あなたの動画表現の幅を広げていきましょう。さらに、近年注目されているAI技術を活用した効率的な編集方法や、プロフェッショナルが使用するような高機能なソフトウェアについても触れていきます。
トリミング以外に習得したい基本編集スキル
トリミングと合わせて覚えることで、動画のクオリティを格段に向上させることができる、基本的な動画編集機能を紹介します。
- カット編集: 動画の中間部分にある不要なシーン(言い間違い、無言の間など)を削除する作業。トリミングと並んで最も多用される編集です。
- 動画の結合(連結): 複数の動画クリップや画像などをつなぎ合わせて、一本のストーリーにする作業。
- トランジション効果: 動画クリップとクリップの切り替わり部分に挿入する視覚効果(フェードイン/アウト、ワイプ、ディゾルブなど)。場面転換をスムーズに見せたり、演出として利用したりします。
- BGM・効果音の追加: 動画の雰囲気に合った音楽(BGM)や、特定の場面を強調する効果音(SE)を追加します。著作権フリーの音源を利用しましょう。
- テロップ(テキスト)挿入: タイトルや説明文、話者のセリフなどを文字情報として画面に表示します。フォントの種類や色、表示するタイミングなどを調整できます。
- 色調補正・カラーグレーディング: 動画全体の色味、明るさ、コントラストなどを調整して、映像の見栄えを良くしたり、特定の雰囲気(例:暖色系で温かみ、寒色系でクールな印象)を演出したりします。
- 速度調整(スロー・早送り): 動画の再生速度を変更し、特定のシーンを強調したり(スローモーション)、冗長な部分を短縮したり(早送り)します。
これらの基本的な機能を組み合わせることで、単なる記録映像から、意図を持った魅力的な「作品」へと昇華させることができます。動画編集の始め方については、【2025年最新】動画編集の始め方完全ガイド!無料ソフト/アプリからAI活用までPC・スマホ別に解説でより詳しく解説しています。
AIが変える動画編集:効率化と新たな表現
近年、AI(人工知能)技術の進化は目覚ましく、動画編集の分野でもその活用が進んでいます。これまで時間と手間がかかっていた作業を自動化したり、従来は難しかった高度な表現を可能にしたりするAI機能が登場しています。
- 自動文字起こし・キャプション生成: 動画内の音声をAIが認識し、自動でテキスト化してくれる機能です。これにより、字幕やテロップを作成する作業時間を大幅に短縮できます。(例: CapCut, Premiere Pro)
- 無音部分の自動カット: 会話のない部分や不要な間(ま)をAIが自動的に検出し、カットしてくれる機能です。インタビュー動画などの編集効率を飛躍的に向上させます。
- AIによる動画生成: テキスト(文章)や簡単な指示を与えるだけで、AIが関連する映像素材を組み合わせたり、アバターを生成したりして動画コンテンツを作成するサービスも登場しています。(例: Pictory AI, Synthesia)詳しくは【2025年最新】無料も多数!動画生成AIおすすめランキングをご覧ください。
- AIによる高画質化・ノイズ除去: 低解像度の古い映像を高画質化したり、撮影時に入ってしまった映像ノイズや音声ノイズをAIが除去したりするツールもあります。
- オブジェクトの自動追跡(トラッキング): 動画内の特定の人物や物体をAIが認識し、その動きに合わせてエフェクト(モザイク、テキストなど)を自動で追従させることができます。
これらのAI動画編集機能を上手く活用することで、編集作業の効率化はもちろん、よりクリエイティブな映像表現の可能性が広がります。
プロを目指すなら:高機能な編集ソフトの世界
基本的な編集スキルを習得し、さらに高度で本格的な動画制作に挑戦したいと考えるなら、プロフェッショナル向けの有料動画編集ソフトウェアの導入を検討する価値があります。これらのソフトは、無料ツールに比べて機能が格段に豊富で、より細かく自由度の高い編集が可能です。
- Adobe Premiere Pro (Windows/Mac): 映像制作の現場で広く使われている、業界標準とも言える高機能動画編集ソフトです。豊富な編集機能、詳細なカスタマイズ性、そして同社のAfter Effects(モーショングラフィックス)やPhotoshop(画像編集)など、他のCreative Cloudアプリケーションとの強力な連携が大きな強みです。サブスクリプション形式での提供となります。詳細はAdobe Premiere Pro完全ガイドをご覧ください。
- Final Cut Pro (Mac): Appleが開発・販売しているMac専用のプロ向け動画編集ソフトです。Mac環境に最適化されており、直感的なインターフェースと高速なパフォーマンス(特にApple Silicon搭載Mac)が特徴です。買い切り型のライセンスで購入できます。Macユーザーでプロレベルの編集を目指す場合に有力な選択肢となります。
- DaVinci Resolve Studio (Windows/Mac/Linux): 前述の無料版DaVinci Resolveの全機能に加え、さらに高度なAI機能(DaVinci Neural Engine)、豊富なエフェクト、共同作業機能などが利用可能になる有料版です。特にハリウッド映画でも多用される高度なカラーグレーディング機能は業界最高レベルと評価されています。買い切り型で購入可能です。
これらのプロ向けソフトは、習得にある程度の時間と学習が必要ですが、使いこなせるようになれば、表現できることの幅は格段に広がります。YouTube動画編集ソフト選びガイド:初心者からプロまで使える無料・有料ツール比較の記事も、ソフトウェア選びの参考になるでしょう。
この記事では、動画トリミングの基本操作から、デバイス別の具体的な手順、便利な無料ツール、そして画質やファイル形式に関する注意点、さらには一歩進んだ動画編集の世界まで、幅広く解説しました。動画トリミングは、視聴者にとって見やすく、魅力的な動画コンテンツを作るための重要な第一歩です。ぜひ、この記事を参考に、あなたの動画編集スキルを向上させ、素晴らしい作品を生み出してください。
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